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2007年9月16日日曜日

頭の中身と計算機のデータの混沌

デスクトップ・メタファは言うまでもなく、Xeroxのパロアルト研究所で発明された優れものだ。以降、Lisa, Macintosh, NeXT, etc., いろんなものに影響を与えてきたことは、ここで述べるまでもない。

しかし「デスクトップ」という実世界にあるモノを計算機上で見せる形になったため、限りある計算機の資源を人間の頭の中のカオスを計算機にもインプリンティングしてしまったのではないか、と良く思う。もちろん人間が使う以上、そのようなことは当たり前の事かもしれない。でも、これを考えた人は、個人が何十万というファイルを扱ったり、何GB、何TBとというメモリ空間を使うことは考えた人はそう多くはなかったんじゃないだろうか。

テキスト情報だけでなく、音声、画像、動画、etc., いろんな形のデータがパソコンの中にあるが、これを自動的に(自分のやり方にならって)整理することをパソコンに教えることは、実は大変な事である。

まず、絶対にデータがなくなって欲しくない。自分の大事なデータが移動中にどこか行方不明なんて、できの悪い運送業者のような事にはなって欲しいわけがない。それに、思いついたらすぐに出せるようにしておきたい。何時間も検索に時間がかかるようでは使い物にならない。できればバックアップも自動的にやってほしい。でも、これってかなり面倒…市販のツールをいくつか試してみたが、ちゃんと復旧できたためしがない。ディスク丸ごと復旧するのにシステムや基幹のアプリの再インストールをしなくてはいけないようでは困る。

他にも考えてみれば、どんな事をして欲しいかは、いくらでも出てくるかもしれないが…定型の処理なら何とかスクリプトで書けても、その整理法をどうするか、となると頭が痛い。

野口悠紀雄氏の言う「超」整理法は、コンピュータのページングのアルゴリズムでいえば LRU や NFU みたいなモノだが、それでも、思いつきで何かを過去のデータから調べるにはちょっと物足りない。(頻繁に使うものはいいのだが)

結局無差別に大容量のHDDに全データをぶち込んで spotlight か Google Desktop で検索するという方法に落ち着いているのだが、Google Desktop はオプションを切り忘れると、勝手に頻度データなんかをGoogleにレポートされそうで、ちょっと嫌。今のところインデックスを作らせてはいるが、なんとなく心配は心配。

検索アルゴリズムは他にも優秀な人が沢山いて、日々研究成果が上がっているので、私なんぞがクビを突っ込んでもじゃまにしかならないだろうが、個人的な問題の解決に向けては、研究する価値は有りそうだ。検索に100%頼るのでなく、情報の整理も検索を助ける方法として、時間短縮に効果があるだろう。

このへん、ラザルス・ロング(SF好きならおわかりですね?)が「メトセラの子ら」で記憶の整理方法ということでずいぶん検討しているようだったが、詳細がよく分からず残念(苦笑)

なにより、計算機は「持ち主の頭以上には賢くならない」そうだから、結局、計算機に何かを期待するのではなく、計算機を使ってどんな仕事ができるか、ということが大事だと思う。それをみんな考えて作ってきたんだから、人類の知恵として、昔から今に至るまでの成果を科学史としてまとめたい、という野望を持ってしまうのであった。

すくなくとも、加齢と怠慢により「物忘れ」が酷くなった時のバックアップにはなるかも、と期待しているのだが…このブログもバックアップしておかないと(w

だれか「光あれ!」とかコマンドを言うと、勝手に頭の中のモノが分類されるソフトをつくっちゃくれんだろうかのう。(光=重要書類と闇=強制削除に分けられても困るけど)

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