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2007年5月31日木曜日

段取りして行動するということ

この春から大学でプレゼンテーションについて教えているのだが、今日は以前から企画していた、プレゼンテーションについての特別講義を行った。

いきなりプロの高度な技を披露しても、「どれだけすごいものか」ということが理解できず、あまりありがたみがない。であるので、特別講義を企画するにあたって、少しだけ考えたことがある。

学生にはこの前段として、グループ発表の課題を与えた。課題に取り組む段階では、それなりのフォローはするけれども、あまり細かいことはいわず、ヒント程度にして自由にやらせるように心がけた。その課題の発表の結果はほとんどが惨憺たるもの。あれもこれも穴だらけ。本人たちにそれを自覚させる…という状況を作り出すようにしてみた。

そうするとどうだろう。ゲスト講師の話が上手だったためもあるが、みな真剣に聞いている。(一部居眠りしたりしたのはいたようだが)内職しながら講義を聴く学生も多い中、真剣に聞いている割合がかなり多くなったというのは、狙い通りとなった。

段取りは、考えていたほどうまくはいかなかった。しかし、中には真剣にゲスト講師に質問する学生もおり、学生たちが真剣に考えるきっかけを作ることができて、ちょっと嬉しくなった。(時間オーバーというおまけもついたが…)

企画(や講義計画)を立てる上で大切なのは、やはり、学生たちに何を学んでほしいかがまずあって、どうすれば自律的に学習行動が取れるか…ということだと、改めて認識した。「段取り八分仕事二分」というのはよく本質を突いている言葉だ。

次の課題ではグループワークではなく、個人で発表させようと考えている。学生たちが今日の講義の内容を理解して、次の自分たちの課題にうまく反映してくれたらと思う。


2007年5月28日月曜日

◎◎Hacks

最近ビジネス書で「◎◎Hacks」と名前のついた書籍をよく見かけるようになったなぁと思う。

たとえば、東洋経済新報社から出ているIDEA HACKS!TIME HACKS!PLANNING HACKS!は今でも書店で平積み状態だし、技術評論社からもいくつか同様のビジネススキルに関するTips集が出ている。今挙げた三冊とも購入し、読破した。話の内容は、新人社員でも今からこつこつやれば、モノになりそうな技でまとめてあって、楽しく読めた。私的には知ってる話が多かったかなぁ…使いこなせているとは言えないけれども。

最近のこの手の話の肝はパソコンやインターネットの機能を上手に使うという事に尽きる。ちょっと前までTipsと言っていた話だ。

今時はこうしたTipsをHacksと言ったりするのだなぁと思ったりもする。HackerとかHackingといえばコンピュータを使った悪人や悪事の代名詞の用に言われていただけに、時の移り変わりを感じる現象ではある。とはいえ、本来の意味とは違った意味で使われている事に忸怩たる思いをしていた真性Hackerは多かっただろうと思う。やっと本来の意味で使われてはじめた事は、めでたい事ではある。

私の認識では、最初にHacksと堂々と名前をつけはじめて書籍シリーズを作ったのは、コンピュータ関連の専門書籍出版で有名なオライリー(リンク先は米国O'Reilly Media Inc.子会社のオライリージャパン)だと考えている。しかし、最初かどうかは私も具体的に証拠があるわけではないので、その点、異論があるかもしれない。

この流れで技術評論社他各社がHacksと銘打った本を次々と出版し、ビジネススキルにHackの意味範疇を拡大させて、しまいにゃ人生(Life)までHackの対象にしてしまった。

小技集でもTipsでも裏技集でも、使える技の集合を呼ぶのに何語を使ってもなんと呼んでも良い、とは思う。しかし、一方で「なんでもかんでもHacksと呼んでしまうのはどうよ?>俺」と一人斜に構えてしまう。

「具象を言語化する日本語、抽象を言語化する英語」とは私の今は亡き大学の恩師がよく言ったもので、こうした現象を見ると「確かにそうだなぁ」と思う。英語は概念が同じなら同じ名詞、同じ動詞を使うし、それが具体的な物事を中心に考える日本人にとっての解りづらさにつながっているという話だ。HacksやTipsも日本語より使われる頻度が上がっているんではないだろうか。この小さな違和感は、日本語を母語として使う日本人だからなんだろうか?

というわけで、日本語サイト限定でググってみた。

 Hacks --- 約2,030,000件
 Tips --- 約2,410,000件
 小技 --- 約1,520,000件
 裏技 --- 約2,550,000件

この結果だけなら、「裏技」という言葉も案外使われている。ファミコンや「伊東家の食卓」様様?
でも「人生の裏技」って、なんか「アレな感じの人」に思われそうで嫌(苦笑)
Tipsは市民権を得てる感じで、Hacksは成長株でしょうか?
私的には、TipsよりはHacksの方が手続きが煩雑そうな気がする。

日本語は具象物にそれぞれ名前をつけていくというのが伝統的な言語化の方法であるように私は考えているのだが、こういう外来語を多用することで、本来の日本語的な造語能力が削がれているのではないかと思うことしばしばである。それとも外来語が一つ増えただけで、日本語の柔軟さを誇るべき?

せめて日本語書籍のタイトルは、英語とは別に、もう少し雅な言葉で考えて欲しいなぁと思うのであった。
もっとも、日本のコンピュータ関係の専門用語は英語ばっかりで、日本語は定着しないのが多かったから、頑張らないといけないのは、計算機関係の学者グループも同じかもしれない。文武両道、文系も理系もできるというのが本来の学問を目指す人の姿だとは思うが、これはまた別の機会に。

2007年5月27日日曜日

古(いにしえ)の親指シフター、ここに…

もう一つ同じ本を読んで思ったことを書く。

勝間和代さんの「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」に親指シフトの話があった。思考の早さに近づけるキーボードであると絶賛されていた。

私も何を隠そう、かつては親指シフト使いであった。なんで引退したかというと、愛用していたOASYSがディスコンになってしまったからだ。それ以来、ローマ字入力に甘んじてきたが、いかんせん打鍵数が親指シフトより多い。多すぎる!

他にOASYSが良かった点として、紙のメタファーでどこに文字を置いても罫線を引いても文句言われないことをあげても良いだろう。外国生まれのWordとやらはページレイアウトといいつつ、行単位(あるいはパラグラフ単位)の編集優先で未だになれない。図や表を迂回して文章を流し込むという意味では、OASYSの方が贅沢だったなぁと思う。

今でもNiftyのフォーラムでの、あの怒濤のチャット攻勢(笑)は伝説(のはず)だし、もうそんなことを言い出す人もいないかと思っていたので、ちょっと嬉しかった。

ふと気になって、「親指シフト」でGoogle検索してみたら、結構皆さん地道に頑張っていらっしゃったんですね。私も頑張ってみようと思い、早速いくつかキーボードを申し込んだ。親指シフトはやっぱ単文節入力だよねぇと思いつつ、学生には連文節変換使え〜!と言う日々。とかいいながら、結局、ATOKで単文節変換してる自分がいる。

だって連文節変換って案外、効率悪い〜(爆)
(ATOK賢くなったけど、重くなった…)

Mac用に復活できるかどうか不安だが、まあいざとなったら勉強しながら自作するかと思っている。でも、それより、「はときいん」から練習しないと駄目か?

Photo-Readingと親指シフト-お薦めの本:無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法

勝間和代さんの「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」という書籍に載っていたフォトリーディングを試してみようと、早速申し込んでみた。金額的には結構痛い出費になったが…まあ、申し込んでしまったので、それ以上の収入を稼ぎ出すしかない。

いろんな所で速読法の話を聞くには聞いたが、やっぱりやってみないとなんとも言えない部分がある。で、この手の勉強法は本来なら無償開示が一番良いのだという気がしないではない。そんなに有益な手法なら、大学とか企業とかで教えれば良いのにといつも思う。

そうはいっても、開発した人の手間暇を考えると無償は難しい。申し込み時に「自分のためだけに使ってくださいね」というお約束の元で開示されるテクニック(そう、速読は技術。でなきゃ凡人はマスターでけまへん…なんか宗教じみてる所も多いような気がする)が、どれだけ私に身につくかは問題だが、初心者なので、あまりごちゃごちゃ言わずついて行ってみようと思う。結構はまってインストラクターになったりするかもしれないし(苦笑)

この手の「お勉強」に必要な技術は、勉強をしようと思うなら最初にマスターするべきだろう。アメリカあたりなら、入学時にリベラルアーツといしょに単位とらないといけないと思ったけど、日本はそういう講義はあまり無いらしい。だから教官の手間が増えるというか…

小学生とかで覚えたら、みんなもっと本を読むようになって、日本語も全体的にみて、いくらかましにと思うんだけど。